ベトナムバイク屋台『コムゴン』岡崎さんご夫妻 / 那覇市壺屋

ベトナムバイク屋台「コムゴン」岡崎さんご夫妻 / 那覇市壺屋 | このまちで生きる人 インタビュー このまちで生きる人。
この「このまちで生きる人。」コーナーは、沖縄県内の“まち”に根を張って生きている人(飲食店、職人、作家、お店、地域の活動をしている人等)に、そのまちを選んだ理由や まちへの想い、これからそのまちでどうしていきたいか、などをインタビュー。第1回目は那覇市壺屋でベトナム料理の「ベトナムバイク屋台 コムゴン」を営む岡崎さん夫妻です。

国道330号線の壺屋交差点にある古民家。周りはコンクリートの建物が立ち並び、一軒だけ時代にポツンと取り残されたような赤瓦の木造建築。通るたびに気になる方も多いかと思います。そこは、ベトナムのサンドイッチ『バインミー』などを美味しく頂けるお店『ベトナムバイク屋台 コムゴン』です。営むのは北海道出身の岡崎竜真さんと奥様の桃子さん。お話を伺うと、壺屋や農連市場への愛着に溢れたエピソードを話してくれました。

ベトナムバイク屋台「コムゴン」岡崎さんご夫妻 / 那覇市壺屋 | このまちで生きる人 インタビュー

「ベトナムバイク屋台 コムゴン」岡崎竜真さん・桃子さんご夫妻

― 簡単なプロフィールを教えてください。

僕は北海道の恵庭市出身です。21歳ぐらいまで北海道にいました。大学在学中は学費を稼ぐため、淡路島へ季節労働に行ったりしていました。うちは実家がお寿司屋さんなんです。そんな家で育っているので、卒業後、仕事するに当たって自然に飲食、それも和食でとなった。そんなこともあり、京都で和食のお店に入りました。1年間の修業を終えて辞めるとき、季節時代に仲良くなった沖縄出身者の影響で沖縄に興味を持っていたこともあり、旅行に来たんです。それが沖縄との接点ですね。沖縄に来てもう16~17年になります。

― 今のお仕事を始めたきっかけはなんですか?

沖縄旅行のときに、この周辺(壺屋)に泊まっていたんです。農連市場にも出入りしていたのですが、おばちゃんの食堂で「島豆腐」に出会ったんです。それがとても美味しかった。内地の豆腐と作り方が異なり、独特なうま味があることに驚きました。それから島豆腐の魅力に取り憑かれてしまい、お豆腐屋さんで働こうと思ったんです。

ただ、雇ってもらえる島豆腐のお店が見つからず、ベトナム料理を始めとしたアジア料理のお店に声をかけて頂いたんです。その他、食堂、居酒屋、小学校の給食室、洋菓子店でも働きました。

独立をしようと考えたときに「せっかくなら面白いことをやろう」と。2015年に独立したのですが、当時はまだバインミーやベトナム料理がそれほどメジャーでなかったことも理由としては大きかったですね。

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お店前にあるバイクが目印。国道330号線からすぐ目に入ってきます。

「農連市場」と「古民家」があったから。

― なぜこのまちでお仕事を始めようと思ったのでしょうか?

最初は新都心でお弁当屋さんとしてやっていたんです。バイクにバインミーを積んで売りに行っていました。でも、ちょうどその頃結婚して子供が生まれるという時期でもあったんですね。新都心だけでなく久茂地でもやっていたのですが全然売れなかった。そのときに奥さんに、もう戻ってきてと言われたことがきっかけだったんです。何かあったら大変ですしね。今はお店としてやっているこの場所は自宅だったんですけど、少し改装してお店としてオープンすることにしたんです。結果としてお客さんも安心して買いに来られるということと、適正価格で売ることが出来たということもあって、徐々に良くなってきました。

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レトロ感あふれる古民家の店内は素朴で癒される空間。

― このまちで気に入っているところはどんなところですか?

かつて通い詰めていた農連市場に近かったというのが一番大きいですね。僕は元々古い建物や場所が好きで、住むなら古民家が良いなあと思っていました。島豆腐屋さんで働いていた当時、当時小禄に住んでいて自転車でこの道を通っていたのですが、あるときにたまたまこの物件に空きが出ていたので、すぐさま決めました。結果として農連市場が新しくなったり、まちが変わっていく様を見届けられたことは、とても良かったと思っています。

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― 壺屋周辺をひと言で言い表すとどんなまちですか?

色々な人が行き交ったという場所。古いものがちゃんと残っていて、年月を経ないと出させない味がありますね。そして、その間「人」がちゃんと生きていることを感じられるところもありますね。やはり大切なのは農連であるのではと。受け入れられる「人の強さ」があるんです。

人と歴史が生きてきたこのまちで、地域とつながっていきたい。

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― 今後、このまちでどんなことをして生きていきたいですか?

今の建物を使わせてもらえる限り、ここでやっていきたいと思っていまして、やはり地域の人と関わりや繋がりを持っていたいです。例えば、近くのやちむん通りで一年に一度やっている『壺屋やちむん通り祭り』に出店してほしいとお声がけを頂いて、もう3年間お世話になっています。

そして、子供が生まれたときから、食材の安全や大切さを気にするようになりまして、家族で食べるものに関しては、無農薬野菜などの『いいもの』を使うようになりました。それなら、家族で食べているものと同じ食材を地域の方やお客様にお出しするべきですし、当然食べて頂きたいという思いから、なるべく『いいもの』を材料として使うようにしています。

いずれは無農薬野菜の農家さんと地域の方をつなぐ場として、ここで朝市とかやってみたいですね。

― 5年後、10年後、このまちはどうあってほしいと思いますか?またそこに、どのような形で関わっていきたいと思いますか?

例えば壺屋通りは通り沿いにお店があるだけで、まだまだ平面的。飲食店も少ないですよね。壺屋を単に焼き物の通り、焼き物のまちではなく、エリアとしてもっと複雑で多様な地域であって欲しいですね。まちとしてがっちりと根を張っているというイメージでしょうか。もっと良さも出るし、面白くもなるはずです。

壺屋は、古くていいものだけでなく、大変な時代を生きてきたという人や歴史がきちんと残っているまちです。どうすれば今後残してくか、どう大切にしていくかという活動にはぜひ協力していきたいです。

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【お店情報】
ベトナムバイク屋台 『コムゴン』
那覇市壺屋 1-34-8
Tel 070-5815-8103
Open 8:00-14:00
定休日:不定休(要問い合わせ)
https://www.facebook.com/ngooooon/
(2019年4月時点の情報です。詳しくは直接店舗にお問合せください。)