古くから残る首里の風習「首里十二カ所巡り」(テラマーイ)をしてみた。|那覇市首里

古くから残る首里の風習「首里十二カ所巡り」(テラマーイ)をしてみた。|那覇市首里|発見!まちまーい 発見!まちまーい
「まちまーい」とは沖縄の方言で「まち巡り」という意味。aha! 編集部スタッフがカメラ片手に、車で通りすぎたら気づかないような、そんなまちの光景をお届けします。

以前、首里儀保町の「首里十二支カステラ」でお馴染みの『榮椿(えいちん)』さんの取材で、首里十二カ所巡りの御朱印帳をいただきました。首里十二カ所巡りのことは以前から知ってはいたのですが、今年2020年は子年。そう、十二支のスタートです!このスタートの年に首里十二カ所巡りをしたら何だかイイことが起きそう…と思い(動機が不純…ですが)先日、巡ってきました。

「首里十二カ所巡り」とは

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榮椿さん特製の首里十二カ所巡り専用の御朱印ルートマップと裏が御朱印帳になっています。便利~

首里十二カ所巡りとは、首里にある四カ所の寺院にまつられている十二支の守り本尊を巡拝し、日々の感謝を伝え、健康・開運を祈願する古くから残る首里の風習です。「首里十二支巡り」や「寺回り(テラマーイ)」とも呼ばれます。

琉球王朝時代は王府が寺を保護していたため、首里には多くの寺があり、十二のお寺それぞれに干支が当てはめられていたそうです。時代の移り変わりとともに、現在では安國寺、慈眼院(通称・首里観音堂)、西来院(通称・達磨寺)、盛光寺の4カ所に祀られています。

榮椿(えいちん)さんから、「お正月は初詣で混雑するから御朱印の対応が出来ないお寺もありますよ」と教えていただいていたので、初詣期間を避け、旧正月スタートの1月25日に行ってきました。

慈眼院(首里観音堂)- 子・丑・寅・辰・巳・牛

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慈眼院(首里観音堂)

お寺は4カ所。まわる順番の決まりは無いようなので、やはり今年の干支である子(ねずみ)の守り本尊がある慈眼院(首里観音堂)からまわることにしました。

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こちらには、子の他、丑・寅・辰・巳・牛 の守り本尊が祀られています。

慈眼院(首里観音堂)の守り本尊と干支
・千手観音菩薩(子)
・虚空蔵菩薩(丑・寅)
・普賢菩薩(辰・巳)
・勢至菩薩(牛)

初詣時は沢山の人が訪れる慈眼院は、沖縄県民にとっては、首里観音堂という名の方がお馴染みですね。お正月は周辺がいつも大渋滞なので、なかなか来る機会がありませんでしたが、首里城を彷彿とさせるなかなか立派な佇まい!

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鐘撞堂も立派ですね!

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お正月からだいぶ経ってますが、遅めの初詣なのか旧正月だから?なのかわかりませんが結構なにぎわいでしたので、お参りを済ませた後、御朱印がいただけるのかドキドキしましたが、

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慈眼院(首里観音堂)の御朱印 ¥300

無事いただけました!(感動)
個人的には沖縄で初めての御朱印です。

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駐車場横にありました。
「おかげさまの心」。
大事ですね。「ありがとうございます」と手を合わせて、次の寺院へ向かいます。

太平山安國寺 – 酉

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太平山安國寺

次は安國寺へ。

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こちらには、酉の守り本尊が祀られています。

安國寺の守り本尊と干支
・不動明王(酉)
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広い駐車場に面した本堂がありますが、

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十二カ所巡りはこちら、本堂に隣接する十二支堂で行います。

こちらでも、お参りする人が絶えない、という感じでした。
本堂の方では法事も行われており、御朱印を書いていただく和尚様がなかなかいらっしゃらず、実はこの日、3回目の訪問でやっと御朱印をいただくことが出来ました!有難さが3倍です。

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太平山安國寺の御朱印 ¥300
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龍があしらわれた立派な鐘撞堂もありました。

西来院(達磨寺) – 卯・戌・亥

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西来院(達磨寺)
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こちらには、卯・戌・亥の守り本尊が祀られています。

西来院(達磨寺)の守り本尊と干支
・文殊菩薩(卯)
・阿弥陀如来(戌・亥)
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お正月や受験の前後には沢山の人が訪れ、沖縄県民にとっては達磨寺という名の方がお馴染みですね。この日も途切れることなく大勢の人が祈願に訪れていました。

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西来院(達磨寺)の御朱印 ¥300

お参りを終え、無事に御朱印をいただきました。
こちら、お守りなどを購入すると、それをおぼんに載せ、祈願してから渡してくれました。なんだかとてもありがたみが倍増しました。

訪れたことのある方はご存知と思いますが、この西来院(達磨寺)、敷地はコンパクト(狭い)ですが、訪れる人を飽きさせないというか、あちこちにいろいろな祈願をするところがあって、来るたびに「アイデア満載だなー」と思っています。

例えば、本堂で拝んだあとは、

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大願成就の鳥居

大願成就の鳥居があります。達磨のシルエットの知恵の輪(白い部分)をくぐって開運招福を祈願できます。

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圧巻のインスタ映え!

この鳥居、途中からは干支が描かれています。

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その他、

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金運神社

鳥居を抜けると、金ぴかの金運神社があります。
中央にある三宝に宝くじやお財布をのせてご祈願すると金運が上がるそうです。(もちろん、お財布をのせて祈願しました 笑)

その他にも、「願掛け狐さん」や「だるま石を持ち上げて心願成就」、だるまと一緒にスリーショットが撮れるスポットなどもあり、小さなお子さんも楽しく参拝できそうです。

盛光寺 – 未・申

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盛光寺

いよいよ最後、盛光寺です。

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こちらには、未・申の守り本尊が祀られています。

盛光寺の守り本尊と干支
・大日如来(未・申)
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未と申ということで、可愛らしいおみくじが売られていました。(他の干支はありません)
申が残りわずかですが、申年の人の参拝が多いのでしょうか?

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申年の可愛いおみくじを購入!

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裏側の紐を抜くと、おみくじが入っていました。 (見事、大吉!)

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盛光寺の御朱印 ¥300

お参りを終え、無事に御朱印をいただきました。

「首里十二カ所巡り」コンプリート!

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こうして無事、「首里十二カ所巡り」が出来ました!
御朱印も無事いただけました!

ふと思ったのですが、榮椿さんの取材でご紹介した榮椿さんの御朱印と比べてみると、それぞれまた違う御朱印なんですね。書いていただいた時期や書く人によっても違うのかもしれませんね。これもまた御朱印の魅力だと思います。

榮椿(えいちん)EICHIN|那覇市首里儀保町にある「首里十二支カステラ」のお店|まちやーワールド
榮椿さんの取材でご紹介した御朱印

今回、十二支の守り本尊を無事全部お参りをして、
「ありがとうございます。」と御朱印をいただく度に、
無心になるというか、なんだかとても心が落ち着いていくように感じました。

年に一度は、初詣以外にこうしてお参りをしてまわるのもいいですね。

最後の盛光寺は、ゆいレールの儀保駅の近くなので他の3つの寺院から少し離れますが、車でまわれば3時間くらいです。(各寺院で結構ゆっくりしても)

また、各寺院では、干支にちなんだ様々なお守りや数珠などが売られていますので、自分や家族の干支の守り本尊にお参りをして お守りなどを購入するのもおすすめですよ。

※本来は、拝みの言葉(神様へ使う敬語、くちむんならーし)があるようですが、私は島ナイチャーなので、生まれ育った東京流でウートゥートゥーさせていただきました。

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【首里十二カ所巡り】
慈眼寺(首里観音堂)
那覇市首里山川町3丁目1
Tel 098-884-0565

太平山安國寺
那覇市首里寒川町1-2
Tel 098-884-2735

西来院(達磨寺)
那覇市首里赤田町1丁目5−1
Tel 098-884-1077

盛光寺
首里儀保町3丁目-19
Tel 098-884-3869

詳しくは各寺院に直接ご確認ください。