「まちやー」とは沖縄方言で小売り売店のような比較的小さなお店のことで、今なお、県内の街角にローカルな雰囲気のお店が沢山あります。aha! では、そんな昔懐かしいローカルな雰囲気のお店（売店）を称して「まちやー」と呼び、沖縄らしい風景として残していきたい！という想いを込めてご紹介していきます。
今回は、那覇市首里儀保町にある「榮椿（えいちん）」さん。
ひと口サイズのふんわり丸いカステラ「首里十二支カステラ」のお店です。
ゆいレール儀保駅から少し歩いた、静かな住宅街にある築70年の赤瓦の古民家を利用したお店で、通り沿いにあるのぼりが目印です。
昔懐かしい赤瓦屋根の古民家のお店
渋カッコイイ大きな暖簾がゆらめき、店先にはベンチが。思わず一休みしたくなりますね。
暖簾をくぐって引き戸を開けて入ると、いわゆる玄関先がお店になっています。カウンターがあり、商品が並んでいます。
昭和レトロな雰囲気たっぷりのガラスケースや小物が落ち着きます。
一番人気は、謝花きっぱん店の冬瓜漬を使用した「冬瓜漬入りきな粉味」
榮椿（えいちん）さんのカステラは、可愛いひと口サイズ。
一番人気は、冬瓜漬入りきな粉味。那覇市松尾にある謝花きっぱん店さんの琉球王朝伝統銘菓「冬瓜漬」を使用しているそうです。
この白い袋は、ご主人が一つ一つ ハンコを押して作っているそうです。
ふわっと軽くやさしい味わいのカステラに甘さ控えめの冬瓜漬にきな粉の香りが合います。一つ、また一つ、と口に運びたくなりますね。
その他、撮影時には、紅芋、プレーン、粒黒糖のほか、季節限定のシナモンアップル、新商品の冬瓜漬レモン がありました。
季節限定の「シナモンアップル」は、きび糖と沖縄県産青切りシークヮーサー果汁で煮込んだ旬のリンゴがジューシーでシナモンもたっぷりまぶしてあるそう。これからの季節、温かい紅茶に合いそうですね。
こだわりは「からだに優しい材料」と「沖縄県産素材」で保存料未使用
基本生地には、安室養鶏場の木酢たまご、北海道産小麦粉、太白胡麻油、きび砂糖など「からだに優しい材料」を吟味して使用しているそう。
餡になる素材も、基本的には「沖縄県産素材」にこだわって使用しているそうです。（一部 季節限定商品などを除く）
また、保存料を使用していないので、賞味期限は早いもので約3日、長くても約1週間だそう。小さなお子様にも安心ですね！
「榮椿（えいちん）」という店名の由来
お店を営むのは、共に首里で育ったという金城さんご夫妻。
「写真はちょっと…」ということでお姿は掲載できませんが、お二人とも笑顔が素敵で、気さくであたたかく、初対面とは思えない、なんだかずっと前から知り合いだったような、そんなお二人。お二人に会いたくて、ついつい通ってしまいそうです。
オープンは2018年。
「榮椿（えいちん）」という店名、読み方がちょっと難しいですが、老舗のような格式高い名前にも聞こえます。実は、この築70年ほど経つ赤瓦の古民家の持ち主だった叔父様叔母様のお名前から、ひと文字ずつ頂いて名付けたそうです。
「実家の飲食店でお菓子作りを手伝っていた時期があり、お菓子のお店がいいなと色々と考えていました。ちんすこうやおまんじゅうなど首里にはおいしいお菓子屋さんも多いので、それとかぶらないような、小さい子どもから年配の方まで楽しめるような名物を作りたいと思いまして…。」と奥様。
なるほど、ひと口サイズのふんわりカステラなら、子どもから年配の方まで楽しめます。そして、ぱくっと気軽に食べれるので、首里散策のお供にもばっちりですよね！
「首里十二カ所巡り」とは
首里十二カ所巡りとは、首里にある四カ所の寺院にまつられている十二支の守り本尊を巡拝し、日々の感謝を伝え、健康・開運を祈願する古くから残る首里の風習です。「首里十二支巡り」や「寺回り（テラマーイ）」とも呼ばれます。
琉球王朝時代は王府が寺を保護していたため、首里には多くの寺があり、十二のお寺それぞれに干支が当てはめられていたそうです。時代の移り変わりとともに、現在では安国寺、慈眼院（通称・首里観音堂）、西来院（通称・達磨寺）、盛光寺の四カ所に祀られています。
以前は、首里十二支巡りをするお供にカステラを食べてもらえるようにと、カステラと御朱印帳がセットになった寺巡りセットがあったそうですが、現在ではカステラを購入した際に希望する方には首里十二支巡り専用の御朱印帳をプレゼントで差し上げているそうです。
地図にはお寺とその干支、所要時間やルートなどが記載されているほか、飲食店やお菓子屋さんなども記載されていますのでお寺巡りをしながら、首里の散策もできますね。
詰め合わせのギフトBOXも。手土産や贈答品に人気です
和紙タイプの小袋に2個ずつ入った個包装をオリジナルのギフトBOXに入れる詰め合わせもあります。会社のおつかいものや県外への贈答品などで人気だそう。
色々な味を詰合せできるそうで、さりげなく、でも、品よくプレゼントしたい時にいいですね！
最近では、県外から沖縄へ移住した方が、内地へ行く際の手土産にする方が増えたそうです。
小・中・大 のBOXサイズがあります。
（※個包装にお時間がかかるので来店前に電話でお願いしておくとスムーズです）
年末年始には十二支の焼き印がついたものが販売されます
さて、「ところで、カステラは分かったけど“十二支カステラ”は？」とお思いの方、そーですそーです、私も気になっていましたよ。
年末年始には、十二支の焼き印がついたものが販売されるそうです。
十二支の焼き印入りのカステラを片手に、訪れた寺の干支を食べつつ十二カ所巡りをすれば何だか御利益がありそうですよね（個人的主観です）
今年も残りわずかとなりました。
来年2020年の干支は「子」。子年（ねずみどし）は十二支のスタートでもありますし、何か新しい区切りの年のような感じもありますね。
十二支のスタートの年に、榮椿（えいちん）さんの「首里十二支カステラ」をほおばりながら、首里十二支巡りをしてみてはいかがですか？
注）お正月は初詣の影響で、十二支巡りの各お寺も大変込み合います。お寺によっては、御朱印の対応が出来ないお寺もあるようですのでご注意ください。
榮椿（えいちん）SHURI EICHIN
那覇市首里儀保町1-36
Tel 098-886-5889
Open 11:00～18:00
定休日 不定休
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（2019年12月時点の情報です。詳しくは店舗に直接お問合せください。）