「まちやー」とは沖縄方言で小売り売店のような比較的小さなお店のことで、今なお、県内の街角にローカルな雰囲気のお店が沢山あります。aha! では、そんな昔懐かしいローカルな雰囲気のお店（売店）を称して「まちやー」と呼び、沖縄らしい風景として残していきたい！という想いを込めてご紹介していきます。
今回は、豊見城市与根の「Parlour De Jujumo（パーラー ド ジュジュモ）」さん。
名嘉地交差点を糸満方面へ進み、与根で右折。住宅や畑が並ぶのどかな道をしばらく進むと左手に突然、可愛らしいパーラーが現れます。
道沿いにあるので「一体何のお店だろう？」と思いながら通りすぎている方も多いのでは？
おすすめは、野菜のみで3日間じっくりコトコト旨みを引き出す「酵素玄米ベジカレー」
水を使わず、野菜とスパイスのみで3日間、じっくり、コトコトと旨みを引き出す「ベジカレー」。
オーナーの丸山誠さんが東京でバーテンダーとして勤めていたBARで人気だったメニュー（スリランカの方のレシピ）が元になっていて、試行錯誤しながら今のレシピにたどり着いたそう。
一口ほおばると、深い旨みとスパイスの香り。濃厚だけどしつこくないのは、野菜だけの旨みが凝縮しているからでしょうか。スパイスも刺激的ではなく、むしろ清涼感があります。一口食べると、もう一口、と どんどん食べたくなります。
「このパーラーをOPENしたのは2013年。東日本大震災の後だったから、“安心できる、自分の目で見て買える食材”がいいなと思って。野菜だったら、地元のモノで作れるから安心でしょ？」とオーナーの誠さん。
小麦粉も使用していないので、アレルギーをお持ちの方も安心して食べられますね。
そしてカレーに合わせるご飯は、奥様のえりなさんが作る「酵素玄米」。
えりなさんは普段から発酵食品を作っていて、ご家族で酵素玄米も食べていたそうですが、色々なご飯と合わせてみて「酵素玄米が一番相性が良かったんですよ」と。
たしかに、旨みたっぷりのカレーにプチプチもちもち食感の酵素玄米ご飯が合います！
この酵素玄米ベジカレー、ファンも多く、ちょうどこの日も、那覇からバスに乗ってこのカレーだけを食べにきた、という常連のお客様もいらっしゃいました。 （カレーを食べ終えると、そのままバスに飛び乗り、お帰りになりました！）
「朝から健康なものを食べてほしいよね。」
カレーと同じくフードメニューでおすすめなのが、「ベジタブルバーガー」。
季節の野菜と、自家製ハーブの豆乳マヨ＆ベジソース＆クリームチーズを八重岳ベーカリーさんの全粒粉パンで挟んだバーガーです。
新鮮でみずみずしい野菜と旨みたっぷりのベジソースが食べ応えのある全粒粉のバンズと合います！野菜だけなのにしっかり満足感があります！
「でしょう？カラダにやさしくて、でも物足りなさがないようにしたいじゃない？」
Parlour De Jujumoさんは、朝8:00～オープンしていますので、朝ご飯にもおすすめですね。
お父様が育てる無農薬さとうきびジュースは注文を受けたら、まず畑に！
内地出身の筆者にとって、初体験の「さとうきびジュース」。
注文すると、「じゃぁ ちょっと畑行ってくるね～」と誠さんはそのまま自転車にまたがり出かけていきました。
しばらくして立派なさとうきびを携えて帰ってきました！
このさとうきび、えりなさんのお父様が無農薬で育てていて、1年中収穫できるそう。
「さとうきびジュースは搾りたてを飲まないと。時間が経つと味も色も変わってしまうから」注文のたびに美味しそうなものを畑から収穫してくるのだそうです。
「絞ってジュースにするんだから、やっぱり無農薬がいいでしょー？」と誠さん。
丁寧に洗浄後、短めにカットし、専用のマシンで絞ります。（写真は絞り2回目）
初めての「さとうきびジュース」！
これ、本当に絞っただけで、水など加えてないんです。あの竹のようなさとうきびに、こんなに水分が含まれていたなんて。そして、やさしい甘さにもびっくり。普段、甘い飲み物は飲まないのですが、これは大丈夫！
後口がさっぱりしているので、汗がスッとひくような。小さなお子さんにもおすすめです。
数珠森（じゅじゅもり）のふもとにあることから「Parlour De Jujumo」（パーラー ド ジュジュモ）
オープンは2013年3月。この場所はえりなさんのご実家で、数珠森（じゅじゅもり）の麓にあります。
「可愛らしい形だったのと、この駐車場のサイズにぴったりだったので。」と、偶然売りに出ているのを見つけたのがパーラーを始めたきっかけだそう。
「オープンした3月はちょうど春休みだったから、近所の子どもたちが “何が出来るんだろう？” と興味津々で、看板作りなど 手伝ってくれたよ～。その子どもたちは、今でも通ってきてくれるから嬉しいよね」。
実はお二人は、音楽ユニット「jujumo（ジュジュモ）」としても活動していて、数珠森はユニット名の由来となった森でもあります。
音楽ユニット「jujumo（ジュジュモ）」は沖縄県内だけでなく、台湾や韓国など海外でも数多くのライブイベントに参加しており、そうしたイベントで知ったという海外のお客さんで沖縄旅行の際にお店に寄ってくれる方が沢山いらっしゃるそうです。
地元の方々が目の前を行き交い、集う、地元に溶け込むパーラー。
取材をしている2時間ほどの間に、様々な人がこのパーラーの前を行き交い、
「あら、●●さん、この前はありがとうね～」
「あとでまた買いに寄るね～」
など、誠さん・えりなさんと気さくに言葉を交わしています。
パーラーの裏手には緑豊かなお庭が広がっています。ちょうど、えりなさんのお友達が数名 お子さん連れで来店。お庭で自由に遊びながらランチのようです。
お二人の音楽ユニット「jujumo（じゅじゅも）」による音楽イベント「唄宿る森の音楽会」も、桜坂劇場からこのお庭に場所を移して開催されるとのこと。
今現在は、音楽活動との兼ね合いから8:00～13:00までの営業になっていますが、「将来的には、夜にBARとしてもやってみたいよね～」と誠さん。
朝ごはんやランチには身体にやさしいベジカレーやベジバーガー、夜にはバーテンダーの誠さんが作るお酒やおつまみが楽しめるパーラーになったら、また違う地元の常連さんが増えて、1日中、子どもから年配の方まで様々な地元の方が行き交うパーラーになりそうです。
【土日には、ぜんざいのお店に！】
Parlour de jujumoとしては土曜・日曜が定休日になっていますが、その土日にえりなさんのお父様が「Parlour de ji-ji（パーラー ド ジージ）」として、ぜんざいの営業をしています。暑い日のおやつにオススメです♪
『Parlour de ji-ji（パーラー ド ジージ）』
営業時間：土日の12：30～16：30
問い合わせ ：090 7169 9099
Parlour De Jujumo（パーラー ド ジュジュモ）
豊見城市与根490-3
Tel 080-4278-8150
Open 8:00～13:00
定休日 土曜日曜
https://www.facebook.com/jujumo.okinawa/
https://www.instagram.com/parlour_de_jujumo/
（2019年9月時点の情報です。詳しくは店舗に直接お問合せください。）