パーラー1丁目 / 小禄1丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー | まちやーワールド まちやーワールド

「まちやー」とは沖縄方言で小売り売店のような比較的小さなお店のことで、今なお、県内の街角にローカルな雰囲気のお店が沢山あります。aha! では、そんな昔懐かしいローカルな雰囲気のお店(売店)を称して「まちやー」と呼び、沖縄らしい風景として残していきたい!という想いを込めてご紹介していきます。

沖縄ではお馴染みの「パーラー」。
お弁当やお惣菜、ぜんざいやかき氷などの持ち帰りや、お店によってはテーブルなどもある簡易的な売店のことで、昔懐かしい雰囲気のお店や観光地にある今時感あるお店など 沖縄県内のあちこちに存在します。その独特の存在感をイメージしてか、最近では 居酒屋でも店名に「パーラー●●」と付けるお店も多く、うちなーんちゅ(沖縄県民)にとっては馴染み深い存在です。那覇のオアシス・漫湖にほど近い 小禄1丁目の静かな住宅街の路地に昔懐かしい佇まいの「パーラー1丁目」があります。

県営豊見城高層住宅そば 自宅横に店舗を構えて20年

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

とよみ大橋方面から漫湖水鳥・湿地センターを過ぎ、住宅街を進んだ先の県営豊見城高層住宅そばで 「パイ60円」と書かれた小さな立て看板が迎えてくれます。

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

赤いのれんとかき氷ののれんが風にそよいで 気持ちよさそうです。

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

ご夫婦で営むこのお店、今回は奥様にお話しを伺いました。気さくで笑顔がとても素敵です。お店にご自宅が隣接しているのですが、「自宅横で出来るから」と20年ほど前にご夫婦二人でお店をはじめたそうです。

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

看板メニューは「手作りパイ」と「手作りちんすこう」。
パイは1個60円、ちんすこうは1袋100円という、驚愕の安さ!
(内地出身の筆者にとって、沖縄感満載な気がして わくわくします)

手土産や差し入れとしても人気!手作りのパイ&ちんすこう

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店頭には、様々なバリエーションのパイとちんすこうが並んでいます。
「アップルパイから始めたのよ~」と奥様。
生地から手作り。そして 中身のアップル餡も お店オリジナルの味付けにしているそうです。

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サクサク感が自慢のパイは、アップルパイの他 かぼちゃ・栗あん・紅イモ・ごま餡がありますが、やはり1番人気はアップルパイだそう。
そして「焼いた当日が一番サクサクして美味しいのよ。翌日だと少し しっとりしちゃうから」と奥様。出来立てのアップルパイをいただいてみると、なるほど、クッキーやビスケットに近いようなサクサクした食感で、中のアップル餡は 上品な甘さです。
定期的に購入するお客さんも多く、普段は早ければ13時くらいに、遅くても夕方までには売り切れてしまうそうです。取材でお邪魔したのが4月中旬だったため、「この時期は清明(しーみー)でパイをまとめて注文する方が多いのよ」と奥様。

※清明(しーみー)とは
旧暦の3月頃(2019年は4月5日~)に行われる沖縄のお墓参りのこと。先祖のお墓に親族が集まり、お線香やお花、重箱料理などをお供えし、一緒に食事をいただきます。

また、手ごろなお値段(というか安さ)と個分け包装されているということで、差し入れや集まりなどの手土産としてまとめて購入するお客さんが多いそうです。

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パイが あまり日持ちしないため、日持ちのするものを…と始めたのが ちんすこう。プレーン・塩・ごまがあり、サクサクして軽い感じなので、ついつい 何個でも食べてしまいそうです。手作りのシールも ほっこりしますね。こちらもパイ同様の手ごろなお値段(というか安さ)とこの包装が、お土産やちょっとした差し入れに最適だということで、近所の子どもたちのみならず、観光客や県内遠方からのお客さんの利用も多いそうです。

店内にはお客さんや地域の子どもたちとのつながりが満載

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

店内には ご主人手作りのテーブルとイスがあり、ゆっくりできるスペースがあります。
「沖縄は暑いからねー、外で食べたり飲んだりするのは大変だからって 主人が手作りしたのよー」と奥様。ぜんざいを食べながら、明るい奥様とゆんたくする子どもたち・ご近所さんも多いのではないでしょうか。

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壁には、子どもたちが書いた手紙やメッセージ、友達同士のやりとり、部活の様子などを綴った様々な手書きの紙が貼られています。みんなで食べたり飲んだりしながら、わいわい楽しく過ごしている様子が目に浮かびます。

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壁にある手書きのメニューもパーラー感たっぷりだなーと思ったら、これ お店にくる子どもたちに書いてもらったそうです。見ているだけで、何だか笑顔になります。

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メニューの横には、こんな貼り紙も。
今回、ご主人は「写真はいいよ~」と撮影は控えさせていただいたのですが、奥様同様 明るく優しい方。ご主人と奥様の家庭的な雰囲気が、やっぱりきっと居心地が良くて ついついみんな長居してしまうのではないでしょうか。

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店内カウンター内にある冷蔵庫には、注文を受けたメモがたーくさん!
「まとまった数量を事前に電話で注文してくれるお客さんとか、観光で一度食べて気に入ってくれて、内地から電話で注文してくれる方も結構いるのよー」と奥様。この日も、内地からの注文の品を郵便局へ持っていくとのこと。
「内地からの注文も、ちんすこう20袋とかが多いけど、送料や代引き料金入れたら、1袋100円以上になっちゃうのにね~」と奥様。それでも、やっぱり食べたいと思うお客さんが多いんでしょうね。

小禄1丁目は自然を感じられる静かな住宅街エリア

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

お店前から左、漫湖水鳥・湿地センター方面

お店を営むご夫婦のお宅の一角にある「パーラー1丁目」はご自宅横ということもあり、街になじんで存在しています。お店前は道路幅も比較的広めで開放感があり、地域の方、子どもたちも集まりやすそうです。

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー

お店前から右、県営豊見城高層住宅方面

「パーラー1丁目」は県営豊見城高層住宅の入り口に位置しているので、団地の玄関的な存在でもあります。

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漫湖水鳥・湿地センター

少し歩くと、漫湖水鳥・湿地センターやちょっとした遊歩道などもあり、自然も感じられ、ゆったり開放感があるエリア。周辺を散策して、「パーラー1丁目」で一休みするのもおすすめです。

パーラー1丁目|小禄一丁目に佇む 地域に愛される昔懐かしいパーラー
 

パーラー1丁目

那覇市小禄1丁目23-5
Tel 098-857-8712
Open 10:30~19:00
定休日 日曜
(※2019年4月時点の情報です。詳しくは直接お店にお問合せください。)